自由帝の笑顔の嘆き

「で、大丈夫?」

ロキは手を貸して少女を起こす。

「あ、ありがとう…」
「どう致しまして。君、名前は?」
「リラです。あなたは」
「ロキって言うんだ」
「へぇ。変わった名前なんだね」
「それより、少し聞きたいんだけど何があったの?」

ロキは馬車の馬の所に行くと馬を撫でる。
白い毛並みの馬だ。

馬が嬉しそうに鳴く。

「あたしはヘルって国の中の小さな村の出身なんだ。いつもどうり過ごしてたらいきなりニーズに襲われて…」
「ニーズ?なにそれ」

ロキが馬に噴水の水を飲ませながら聞く。

「え!?知らないの!?」

リラが驚いた顔をする。