自由帝の笑顔の嘆き

ふと、何かの気配を感じる。

一瞬、監視役かと思ったが町に行く姿は誰にも見られてないのでおそらく違うだろう。
その気配は店の横の細い道の先からしたみたいだ。
ロキはその道を進む。

道を通り抜けるとそこは小さな広場だった。
真ん中に噴水があり、周りには服が干してある。

気配の正体は噴水の横の馬車からするみたいだった。
…お化け?

ロキは念のため護身具のナイフを構えると馬車に近付く。
そしてマントの前まで行くと一気にマントをめくりあげる。

何かの武器。

縄。

鎖。

そこに置いてあったのは様々なものだった。
そして…一人の少女が口に縄をされて、縛られていた。