「私、佐藤理香っていうの。よろしくね」 入学式が終わり、私と、私の右隣りの美人は並んで歩いた。 「あ、あなたも『佐藤』なの?私も佐藤。佐藤知恵。」 私は、理香という大学での初めての友達ができたという事実に舞い上がっていた。 さらに理香が、私と同じ苗字だということに、軽い運命のようなものさえ感じた。