「なるほど・・・・・・・・・」
あたしが1人で納得していると、沙紀那が目を輝かせながらテーブルから身を乗り出した。
「てかさぁっ!あんたはそんな王子様にキスされたんだよ!?しかもファーストキス!!」
「ち、ちょっとぉ・・・・・・」
あたしは顔を真っ赤にしながら沙紀那を落ち着かせた。
「もしかしてさ!王子様って絵奈の事好きなんじゃない!!?」
沙紀那はカフェの椅子に座り直しながらも、あたしを見てニヤニヤしながら爆弾発言をした。
「へぇっ!?」
沙紀那がいきなりそんな事を言うものだから、あたしは変な声が出てしまった。
「あ、あんたもそう思うの?ニヤ」
「おおお思ってないし!!!///だってあたしその人の事今日知ったもん!!!///」
あたしは沙紀那の発言を慌てて否定する。
「・・・・・へーぇ?ってゆーか絵奈ってすーぐ真っ赤になるよねぇ〜」
「なってないっ////」
沙紀那の言葉にあたしはもっと赤くなる。
「このタイミングで赤くなる意図がワカラナイ!!」
沙紀那は最近テレビでよく見る人気芸能人の真似をして、あたしをからかう。
「う、うるさいっ!!///」
あたしは手を上げて沙紀那を軽く叩く。
そんなあたしに「ごめんごめん」と笑いながら沙紀那は謝った。
「まーとにかくさ、明日からどーなるのかね〜?」
そう言いながら、沙紀那は大きく伸びをした。
「・・・・・・ホントだよ」
そんなのあたしにも分かんない。
あたしはひとつため息をついて、もうぬるくなったアイスティーを飲みほした。
