【完】恋の欠片―ユアン編―㊤

「怜奈…ありがとう。でも、雪兎は…っ」



「私、ちょっと言ってくる!」



「…え?ちょ、怜奈?」



呼びとめる私の言葉を無視し、怜奈はズカズカと女子集団に近づいていった。


何、何?


何をする気!?

ちょっと、怜奈ー!?



雪兎は怜奈に気づいたのか、ペコッと怜奈に向かって小さく頭を下げた。



周りの女の子たちは雪兎を追い、再び腕を絡めたりしていた。