【完】恋の欠片―ユアン編―㊤

「…はいっ!だから安心してください!」



「…そっか…サンキュ…怜奈ちゃん」



「は、はい!」



ふう…なんとか怜奈のおかげで助かった…。



「あ、ずっる~い!あの女、雪兎様に“怜奈ちゃん”とか呼ばれてたわよ~」



「えぇええええ!!ありえな~い!癒杏様はいいとして、あの女はなんなのよ~!!」



またまた女の子たちが騒ぐ。



てか、私も『様』づけかよ!



「うっさいよ、あんたたち!私には彼氏がいるんだから、そんなの関係ないっての!」



怜奈のその一言で、女の子たちは静まった。



「…癒杏、ちょっといい?」



「えっ?」



雪兎にぐいっと腕を引っ張られた。



そのまま図書室につれてこられた。