数時間後



「あ゛ー!!やっと終わったー!!」

「誠ちゃん遅いよ。俺もう1時間も前に終わってたよ」

「うっせ。つか、お前のせいだろうが…」

 誠一が机に突っ伏すると、武人が誠一の頭を指で突っついた。

「…なに?」

「なんとなく」

「…」

 だるそうに誠一が指を払って、椅子から立ち上がる。

「んじゃ、先生に持ってって、帰るか」

「ん」

 同意しながら武人も課題を抱えて立ち上がった。

「あー…職員室行くのダリィなぁ…」

「先生、まだ怒ってるかな?」

「…大丈夫だろ。…多分」

 二人はやや重い足取りで教室を出て行った。