わたしと春原くんは教室へ向かった。 教室の中からはもう、騒がしい声が聞こえる。 わたしちゃんと馴染めるかな? 友達できるかな? ――――不安。 この二文字が頭にまとわりつく。 わたしは拳を握りしめた。 強く―― 強く強く強く―――― もう負けない。 過去の自分なんかには。