電話が終わったらしく、私の方を振り向いた。 「ごめん。お客さんが来たみたいだから…」 私は「はい」、と頷き席を立ちドアへと向かった。 「佐藤さん!」 呼び止められたので、振り返ろうとすると抱きしめられていた。 「大丈夫。皆、佐藤さんの味方ですから」 私は、ドキドキして、ただ仲原さんの胸の中で固まっている事しかできなかった。