「蚊…っ!!!!?」

そこには蚊の大群が電灯の周りを飛び交っていた。

「悠喜っ、きもいよー、蚊。蚊きもいー(泣)」

悠喜は私にこれを見せたかったのか…。

絶望した…。

「ちげぇよ、ばか。あの草ん中。」

「え…。」

草むらの中にぽっかりと草がなく、地面が見える場所があった。

「何これ…。」

「ミステリーサークルとか(笑)」

「はぁ…帰るね。」

「ちょ、咲和ってば!冗談だよ。」

悠喜は慌てて私を追い掛けた………が、草につまずいた。

―…だんっ
鈍い音が響いた。

「いってぇ…。」