式が終わるまで、俺は屋上にいた。


「うわっ……寒ぃ」


寒いくせに、屋上にいるのはトーコに会わずにすむから。


俺はいつも、トーコに意地悪してしまう。困らせてしまう。

だから、今会えばまた、トーコに嫌な思いをさせてしまう。



それに……最近一緒にいればいるほど、トーコの気持ちが俺にないってことが分かってきた。


もう……嫌われるのはイヤだ。


「バカだよなぁ、俺ってば」


こんなに嫌われているくせに、どうしようもなく好きだなんて。