心臓の音が、トーコに聴こえそうだ。

そう考えていた時に、ふと、気づく。


俺の心音の刻むリズムに合わないリズムが伝わってきた。


トーコに視線を落とす。

まさか、トーコの心臓の音?

こんなにも早いだなんて、少しは俺のこと……意識してくれているってことか?


狭い教卓の下で膝を両手で抱え、じっとうずくまったままのトーコ。


俺はたまらず、トーコに顔を近づけそっと口づけた。