「……始業式、行っていいっすか?」


言いながら、リエさんの体をそっと剥がし、俺は起き上がる。

「そうやって、いつもはぐらかすね。智也くんは……」


困った顔をしたリエさんに俺は毛布をそっとかけた。

「風邪ひきますよ。今日は雪が降るみたいだから」

笑顔をリエさんに向けて、学ランを無造作に羽織り俺はその場を後にした。