「いいの。こうやって、智也くんと肌を重ねていたら落ち着くんだもん」

キスを落とすリエさんに、俺は無言のまま目を閉じる。


リエさんのキスに応えぬまま、俺は少し冷めきった表情で言葉を放った。


「他の女のとこに行かなくていいんですか?リエさんの頼みなら、俺は誰だって抱きますよ?」


その言葉に、俺の頬を撫でる手が止まる。


「じゃあ、なんで私のこと抱いてくれないの?肌は重ねるのに……キス以上のことはするのに……」


リエさんの鋭い瞳が俺を捉え、離さない。