ブラウンのコートを脱ぎながら、トーコは口を開いた。

「おばさんは?」


「あぁ、なんか親父と会社帰りに待ち合わせしてご飯食べてくるって…」

冷蔵庫からジュースを取り出し、振り返った俺は思わず息を飲んだ。


白いブラウスに、黒の膝丈までのスカート。

トーコの私服姿は小学校のときに散々見てきたが、あの頃とはどこか違う。


女独特の丸みを帯びた体になっていた。


トーコも、少しずつ女に成長していると感じた。