いつしか智也と二人で下校するようになっていた。

12月も半ばを過ぎ、冬の冷たさが私の心をも冷たくする。


でも、そんな私の隣りにはいつも……智也がいた。


「あ~、まじ寒ぃ。なぁ、トーコ。ちょっと手ぇ貸して?」


胸が高鳴った。

握られた手から、智也の体温が伝わり私の体を熱くさせる。


大きくて節々が硬く、だんだんと男の人に変わってゆく智也の手。


いつもならすぐに振り払うのに、私は黙ったままその手に包まれていた。