胸元の衣服を握りしめる。


ついさっきまでトーコをこの胸の中へと包んでいた。


「ヤベェ…すげぇ心臓、動いちまってる」


他の女抱いても、こんなにドキドキしない。

この音、トーコに聴こえちまったかな?



そのまま、階段へと座りこみ壁に体を預ける。


鼓動が静まるまで、しばらく校舎の冷たい壁に頬を押しつけていた。