智也は春休み明けの二年生になってから、学校に来るようになった。


私とは、クラスも違って、教室も離れていて、なかなか姿を見れない日が続き……




二年の月日が流れた。


中三になってもクラスは離れ、私と智也は目さえも合わない。


たしか、一度だけ……目が合った。



移動教室に向かう途中、数人話し合っている中に、目立つ髪の色をした智也がいた。


日がたつにつれ、だんだんと薄い金色に近づいていく髪が風になびいて、私は立ち止まり、魅入ってしまっていた。


そのときだ。


……ふと、目が合ってしまった。


だけど、すぐさま智也は私から目をそらした。


秋風が窓から流れ、智也は再び談笑する。


私も……何事もなかったかのように、再び歩きだした。