午前6時。


冬の空は未だ暗かった。

太陽は、沈んだままで顔を見せる気配はない。


時折吐く白い息が、その背景にとてもよく映える。

綺麗だ。

俺の体内から出された物だというのに、とても綺麗なんだ。


やべぇ。また、涙が出てくる。


このまま、涙を拭わなかったら冷たい空気で冷えて固まるのかな?


そして、俺の体をも凍らせてくれるのだろうか。

もしかしたら、生まれ変われるのかなって……思ってしまう。

いや、そう思いたい俺がいる。