俺の頬を伝う涙の雫が、リエさんの頬に落ちた。

「リエさん……ごめん。俺……やっぱり…」


俯きながら、震える声でそう呟いた。


忘れさせてと言いながら、リエさんをその気にさせ弄び、挙げ句、やっぱできないだなんて


リエさん、怒っているだろう。

そう考えていた筈なのに、俺の頬にそっと触れる白い指先。