さて、そろそろ、とどめを刺すか。
ここまでやれば、流石に二度と追いかけようなんて気には
ならないだろう。
そう思った俺は、リーディアを解除して、
ゆっくりと凛の元に歩み寄った。























「どうだ?
 苦しいだろう?」


「ひっ、・・・・・・ぅ、・・・・・・・。」






そう言いながら、血に濡れた腕を掴んで、
その血を舐め取る。
一晩中ずっと結界を張っていたから、
何らかの形で魔力を補充しなきゃいけない。
さっきのやり口を見ても、術名を偽ってはいたものの、
記憶を消去するというのは、なかなか出来るものじゃないと
思う。
思った通り、少し、魔力の味がした。
森の中にいると、どうも月光に当たる機会が少なくて
困るからな。


























「はぁ、・・・・・・・ぁ・・・・・・・・。
 あたしを、・・・・・・殺すの・・・・・・・・?」



「さて、どうしようかな。
 お前、・・・・・・・宝石の事とか詳しいか?」