着いた所は、どこかの湖だった。
俺の唱えた通り、魔物はおらず、とても静かな所だ。
湖は、月に照らし出され、美しく輝いていた。
ここは、・・・・・・・・・良いな。




















す、と月に手を翳す。
そうすると、魔力が掌に集まってくるのが分かった。
俺は、月の下では、魔力を昼間の3倍くらいまで
覚醒させる事が出来る。
・・・・・・・何となく、俺が選ばれた理由が分かった気がする。






























「これは、・・・・・・・なかなかの魔力だな。
 魔力を持つ者自体が少なかったから、
 選ぶのにはさほど時間を有さなかったが、
 それでも、汝の母と、どちらにするべきかは迷った。」


そりゃあ、あの母さんだからな。
迷うのも、無理はない。
だが、そこで、どうして俺を選んだのかは知りたい所だけどな。









「・・・・・・・・・あぁ、そういえば、話が途中で終わっていたな。
 そうだ、汝は、汝と旅を共にする者を一人だけ選ぶ事が出来る。
 太陽を呼び戻すまでには、なかなか骨が折れるだろうから、
 汝の心を支えてくれる者を選ぶと良い。
 さぁ、・・・・・・・・・どうする?」