「一人の夜が怖いねん」

幼児体系とはいえ同い年と考えると、非常に不味い。

「えーっと」

俺の視線に入ったのは刹那の肩の震え。

小動物が小刻みに震えている様をイメージしてしまう。

それを見ていると、拒む事も簡単には出来ない。

「しょうがねな」

頭に手を置いて、俺は笑顔を作る。

「ホンマ?ええんか?」

涙で光った瞳を断るのは野暮ってものだ。

「幼児体系なら興奮もしねえし、安心だぜ!」

それ以上に野暮なことを言うのが俺である。

「このアホ!」

深刻さに比例して、勢いのあるナックルがボディーにインサート。

刹那が怒って、用意した部屋へ歩いていく。

「冗談だって!」

「ひ!」

腕を掴むと刹那の身体が硬直した。

その後に膝が折れ、股間の黄色い聖水でパジャマを濡らしていた。

「う、うええ、えええん!ボク、もう嫌や!何でこんなことばっかり起こるんよお!」

上からも下からも洪水で大変だな。

しかし、他人事ではない。

アフターケアはばっちりしないと、心が負担に耐えられなくなる。

「おもら、じゃなくて、もう一回風呂に入ってこい、掃除しとくからさ」

「ひっく、立たれへん」

腰が抜けてしまったのか。

この状況を放置するほど鬼畜ではない。

むしろ、神が遣わせた天使といってもいい。

「よし、風呂場まで運んでやる」

「え、ええわ!」

赤面して意地っ張りなところが子供っぽいんですよ、お嬢さん。