第七世界

「さあ、ゆっくり話しを聞いてやるから、お言い」

他の二人は解放して、先ほどスキンシップを図った女だけを残した。

すでに五時限目に入っている。

「まじ、殺したいんだけど?」

「はあ?殺す?今、殺すとか言っちゃった?」

「今度私に触ったら叫ぶからね」

「叫べばいい。その代わり、とんでもない事するからな」

「変態、私の授業どうすんだよ?」

「知るかよ。俺だって、単位がやべえんだよ」

「じゃあ、さっさと開放しろよ」

「アホか。授業に出ても単位がもらえないんだったら、出ても出なくても一緒だろうが」

「何なんだよ、お前は」

「お前が余計な事しなけりゃ、俺はこんなところにいねえよ」

「余計な事って何だよ?」

「お前らが後輩をいじめてるんだろうが」

「はあ?いじめ?証拠とかねえし」

「そうかそうか、証拠が必要か」

首の骨や、指の骨を鳴らす。

「証拠がなければ、証拠を作るしかないよなあ」

「ちょっと、何するつもり?」

「ちょっと体を柔らかくしてあげようという優しさだろ」

「はあ?まじうざい」

「うざいのは分かったから、ちょっと準備体操しようか」

「だれ、か、がああああ」

伝家の宝刀であるアルゼンチンバックブリーカーを叫ぶ前にかけてやる。

これで少しは、気分も体もリラックスできるだろう。