「信じられない…だろうな」

そう言う王梨ちゃんはいつもの王梨ちゃんで、

ただ違うのは声だった。

いつもの低すぎず、高すぎずの美声とは違う、

低めの、透き通る声。

美声、などの一言よりも、

単純に美しいと思える、そんな声だった。