掟破りの王子様

“姫梨”

頭の中で何度もあの声がする。

“姫梨”

“姫梨”

「姫梨」

はっと我に帰る。

そこには、あの声の主…

王梨ちゃんがいた。

冷静になりかけた私はどけかへ消え去り、

混乱と恐怖が私を包む。