掟破りの王子様

「なッ…」

真っ赤になって動揺する私に対して、

理一くんは余裕な表情を崩さない。

それがなんだか悔しくて、今度は私から唇を重ねた。

身長差があるから、目一杯背伸びしても届かない。

しかたなく襟を掴んで引き寄せた。

「!?」

「理一くん真っ赤だよ?」

優越感に浸って言ったのに。

「…お前も真っ赤だけど。」

「……。」

わかってるもん。