少し激しく痛む頭を押さえながら
ゆっくリ上半身を起こす。
“トン…ッ”
なにかが落ちる音。
ゆっくリ音が出た方向に視線を向ける。
その瞬間…あたしの心臓は大きく動いた。
「…んんっ、起きた?」
音の主は先輩だった。
あたしが目を覚ますのを待っていたらしい。
相変わらず優しくて大きな手が
あたしの額に当たる。
“ドクンッドクンッ”
あたしの心臓はまだうるさいままだ。
「…良かった、熱…下がったみたいだね」
そこには、初めて優しい笑顔で
ほほえむ先輩がいた。
こんな笑顔、初めてみた。
あたしに向けてくれてる…


