ギュッと手を握って、ゆっくりと前に進む。



「大介…話聞かせて…」



「おぅ…雪野はなー…」



大介の話はこうだ。



雪野小百合は中学時代に女遊びが激しかった大介を好んでいた。



ずっとついて回った雪野を大介はほっておいて高校に進んだ。



「ー…したら高校まで付いてきたみたい。真莉乃…ゴメンな…」


「っ…!!ー…」



口をパクパクさせて喉を押さえている。



鞄からケータイをとってこう打った。



『声が出ないよ…』



「嘘…真莉乃…返事できないの?」



「っ…芽依……とは話せるのに」


「オレは?」


「っ……」


嘘………