プライム・レディ

「ベ、ベリル……?」

 返事がない……眠ったらしい。

「!」

 大きな足音に彼の腕にしがみつく。

 自分を守る者の肩越しから顔をやや上げて箱の隙間から少し見える外を見やると、語気を荒げた数人の男の声と影が見えた。

「……っ」

 動いちゃダメ! 大丈夫……彼が側にいるもん。

 小さく体を震わせて遠ざかる足音にほっとした。