プライム・レディ

「ぐっ……」

「きゃあっ!? ベリル!?」

「心配ない……っ」

 やはり無傷で逃げ切るという訳にはいかないらしい。

 左腕の痛みに顔をしかめる。

「問題ない」

 少女に小さく笑みを見せた。そして走りながら周囲に目を配る。

 どこか隠れる場所を探さなねば……

「!」

 先ほどよりも軽い発射音がして腕に小さな痛みが走った。

 この違和感は……まずい麻酔か!

「ベス、……っ抜いてくれ」

「!」

 見ると右腕に何かが刺さっている。

 恐る恐る注射器を抜いて捨てた。

 麻酔銃を使ってきたということは、相手は少女をガードしている者が不死者だと気付いたという事だ……ますますもって状況は思わしくない。