プライム・レディ

 食事を終えて部屋に戻る。

「……」

 少女は一瞬警戒して体を強ばらせたが彼はその様子もなく鍵を開く。

「今度は誰もいないのね」

「プロは同じ事をせんよ」

「プロなんているの?」

「誘拐を専門にしている組織もある」

 それに身震いした。

「どれくらいの数がお前を狙っているのか図りかねているがね」

 ニヤリとする。

「イヤなこと言うのね……」

 怖がらせて楽しんでいるように見えてなんだか腹が立つわ……荷物の中から鏡を取りだし髪の手入れを始める。