「雇われた内容とは異なるが何もしないで過ごすのも居づらくてね」

 そう言って肩をすくめる。

「でっ、でも明日から旅行よ。大丈夫なの?」

「心配ない。こういう事には慣れている」

 言って冷蔵庫から出した飲み物を持ちすれ違いざま彼女の背中を軽くポンと叩いて寝るように促した。

「……」

 なんだかそれだけで安心したような気がする。

 ジュースを飲んでベッドに潜り込むと意識は自然と遠のいていった。