夕暮れ──

「! はい」

 ふてくされてベッドで横になっていた少女の部屋のドアがノックされた。

「!?」

 入ってきた人物にドキリとする。

「準備は出来たか」

「う、うん」

 その荷物にベリルは眉をひそめた。

「……なんだこの量は」

「レディだもの、最低限の荷物よ」

 鼻を鳴らして得意げな少女に彼は頭を抱え深い溜息を吐き出した。