プライム・レディ

「忘れ物は無いわよね」

 旅行を今か今かと待ちわびて何度も荷物をチェックする。

「あの人と一緒にか~……」

 少女は帽子を握りしめベリルの顔を思い起こす。

 想像とは違った整った顔立ちに一瞬で魅入られたように動けずエメラルドのような綺麗な瞳に心を奪われた。

「あんな人が傭兵してるんだ……」

 傭兵のイメージがあの一瞬でがらりと変わった。

 15歳の少女のイメージなどそんな程度だ。