刹那の憂い(セツナのウレい)

「はあ」

そんなこと、言われてもな。

「だからさ、邪魔、しないでやってくれる?」


邪魔、ねえ。

してくても出来ないと思うけど。

「だから、ご近所なだけなんで」

にっこり笑ってごまかして、歩き去ろうとした。


「待って」 


がっちり腕を掴まれた。

あたしは、短く悲鳴をあげて振り返った。

痛い。