刹那の憂い(セツナのウレい)

あれはステージ上の人格らしい。

華やかさも、大分押し殺して、

何より、

傲慢そうな感じを全く受けない。

その人は、あたしの顔に貼られたでっかいガーゼを見て、突然頭をさげた。


「ごめんっ。本当に悪かった」