駅まで夢中で走る


改札まで必死に優人に捕まらないように


ガシッ


後ろから腕を掴まれた


勢いよく回転した


『キャーァ』


「おっと…」


ビックリして奇声を発してしまったけど


私は、その人に しっかり抱きしめられて


『…ック…フッ…』

泣き出してしまた


「紗英ちゃんが心配で…探してた」


俊哉くん


『…もぅ…イヤだ』


「紗英ちゃんを、見つけられて良かった」


安心したように、深く息を吐き出した。