「あ~ぢ~い~~
と~け~る~~!」


前の席でうなだれている孝太を無視して、
俺は買ったばかりの炭酸水の蓋を開ける。
プシュっと炭酸の抜ける音がして、それを渇いた喉に流し込んだ。


汗ばんだ背中に制服のシャツがはりついて気持ち悪い。


先ほどまで体育の授業で、
この糞暑いのに外でサッカーなんてさせられて。
大して動いてないのに汗ダクダク。


放課になったばかりで
教室には男子だけだからか、
尚更暑苦しく感じる。



暫く下敷きを扇いで
気休め程度に暑さを凌いでいると、

体育から戻った女子達が
教室に入ってきた。