見た目は彼には負けるけど、悪くもないしオシャレだしと、てるの採点をしてみる。



ふと気づくと、5時を過ぎていたようでビルからたくさんの人たちが出てくる。



華やかなOLやくたびれた様子の中年のおじさん。



まだまだ自分には縁遠い世界なんだな。



同じようなスーツを着た男性もたくさん出てくる。



でも、いつも彼の姿はひと目でわかる。



「あ」



ガラス越しにビルの中にいる彼の姿を見つけ、私は走り出した。





まさか、悲しいことが待っているなんて知らずに…