「てるてる!」



聞きなれた声が、後ろから追ってきた。



振り向かずとも、声の主がわかっていたので歩き続けながら手をあげる。



「残業かよ?」



大学を卒業してからも、何かと頻繁に交流のある中根が追いついてきた。