ギロリと男は俺たちを睨むと、俺たちを手ではらいのけた。
俺たちが立っていた、後ろの台所へと入っていった。
「・・・まさか包丁か!?」
そう思い、男を止めに行こうとした。
けれど、正輝が俺を止める。
「正輝・・・?」
「待って京ぴょん。今、もし包丁を持ってきて止めに入っても、多分殺られる。しばらく様子を見よう」
男は、ゆらりゆらりと、ゆっくりと歩く。
よれよれになった体で、何かを探している。
前に会った時より、はるかに老けていた。
すると男は、プラスチックに入ったナニかを持ち出した。
そこから、ガソリンのにおいが。


