「っ・・・これは!!」




「おかしいだろ」





明らかにおかしい。




深い傷跡。




絶対、血は出ているはずだ。





「・・・これは、家でスっちゃって」





包丁でか?




おかしいだろ。





「違うだろ。本当のこと、言えよ」




「いや、本当にスっただけで!!」




「何で?何か、刃物的なものだろ?」




「・・・え、と」





蒼井は困ったように、下を向いた。




そして下唇を噛んだ。