プルルルルー。 混んでいるので、ざわざわして聞こえないのだろう。 プルルブチッ。 4回目のコールで、出た。 「もしもし」 「あ、京さん!?い、今どこで・・・「横断歩道の近くにいる」 「あ、ちょーーっと動かないで待ってて下さい『ね!!!』」 「え・・・うっわ!!」 いきなり、腕に体重がかかった。 蒼井の『ね』が、電話と、後ろからの声で2重に聞こえた。 京は、少しグラついて、また姿勢をたもった。 「あ、蒼井!?」 「えっへへーー!!見つけました♪」