「いらない」 あたしは残っている小さな花に手を伸ばして言う。 「何それ?草じゃないの?」 裕美がその花をじーっと見つめる。 「かすみ草って知らない?あたしが好きな花」 あたしがまたかすみ草を手に取ると、裕美は微笑む。 「由紀奈って変わってるね」 裕美はそう言いながら、周りの他の花を取っていく。 一方のあたしはかすみ草をいっぱい取る。 ポケットを漁って、小さなカラーゴムを取り出す。 それでかすみ草の根元を縛る。 「ほら、綺麗でしょ?」