皋が何の病気で入院してるのかとか、それは重大な病気なのかとか。
あたしはあたしなりに、アイツに聞きたいことは沢山有る。
けど、アイツがあたしの話を黙って聞いてるから、あたしはつい、話し込んでしまってるんだ。
「優里。今日一緒に帰らない?」
あたしが思考に囚われていると、同じクラスの春日部明奈『かすかべあきな』が話し掛けてきた。
普段あまり話した事はなかったが、どうやら今日はこいつの仲良しメンバーは休みらしい。
そこで、あたしと一緒に帰ろうと言いだしたわけか。
あたしは正直断りたかった。
だって放課後は、あたしと皋の安らぎの時間。
二人だけの、時間───……
あたしは、散々迷った挙げ句に、一緒に帰ることにした。
いったん家に帰ってから病院に行っても遅くはない。
あたしはやっぱり二人切りで話がしたかった。