幹太の熱も下がり、いよいよ今日、この家を出て行く…。


そんなの最初から分かってた事なのに、
朝からテンションが上がらない。

幹太も、熱は下がったけど、元気が無い。

「歌恋、お腹空いた。何か作って?」

「いいよ?何がいい!?って、ろくに作れないけどね。」

「知ってるよ。
いつもの、卵焼きが食べたいなぁ。」

「分かった。ちょい待ってて?すぐ作るから。」

冷蔵庫に向かおうとした時だった。


「俺も手伝うよ。
歌恋だけじゃあ、心配だから。」


「心配は余計!」

んもぅ…。

最後の最後まで、一言多いんだから。