「お兄ちゃん、早く行こ!」

幹太が、沢田君の手を握る。

NOHHHHH!!
あたしでさえ、繋げない沢田君の手を、さらりと幹太が繋ぐなんてえぇぇぇ。

いいなぁ…。

子供は…。

何でも、許されて、
無条件で、手を繋いでくれるんだからなぁ…。

いいよ、いいよ…。
あたしは、一人で行くから…。

そんな、あたしの前を、仲良く二人手を繋いで、楽しく語らいながら歩く幹太と沢田君。
あたしも、いつか繋げたらなぁ…。

いやいや、沢田君にゲーセンに誘われただけで幸福だと思って、神様に感謝しなくては。