☆★心風★☆

私も教科書とノートを直し、立ち上がって上着を羽織った。



「んじゃ、行っちゃう?」


玄関で足を止め、こちらを振り返る実花ちゃん。



実花ちゃんの目は、楽しみに満ち溢れたキラキラした目をしていた。




きた…。



こういうときの実花ちゃんって…



何考えてるかわかんないのよね。



「行っちゃいます…?」



私はバッグを肩にかけ、少し高めのヒールを履き、玄関の前にある大きな鏡の中にいる自分の顔を見つめた。



……みんなはこの顔のどこを可愛いと言ってくれてるのだろうか。




実花ちゃんは玄関の戸をあける。



そして、走ってでていった。



「百々りんはやくー」と叫びながら。