話の内容とかすべて無視して…抱きしめたくなる。



でも、なんとか抑えた。



俺の気持ちを知られたくなくて、わざとキツい言葉を投げかける。



「ワケわかんねえ女。なんなんだよ、お前。さっきからさ、俺が視聴覚室で女とヤッたこと、ショックだとか…今も、俺に不良なことをしてほしくないとか…。一体何が言いたいわけ?」




「……こんなこと思うのは、ダメ…ですか?」



少し眉をさげ、上目づかいでそう訊ねてくる架村に、もう俺の理性は限界…。



「知らねえよ、そんなの」



俺はそう言うと、今にも溢れそうな想いを抑え、架村のもとから立ち去った。